子宮内膜症に特有の治療ではありませんが、いろいろな自覚症状や心身の消耗や疲労や低迷に対して使える治療があります。鎮痛剤、鎖痙剤(ブスコパンなど)、抗うつ剤(SSRIなど)、漢方薬や鍼灸(体調改善、鎮痛、冷え改善、心身安定など)、ペインクリュックの神経ブロック治療(非常に痛みが激しい場合)などです。脳の痛みを感じるメカニズムをブロックするもの(セデスGなどの解熱鎮痛剤)と、痛み関連物質であるプロスタグランジンの発生を抑えるもの(非ステロイド系抗炎症解熱鎮痛剤と言われるもので。イブプロフェンなど多種多数)があります。後者は、痛みが発生する一日前あたりから使わないと、効果的ではありません。これらの鎮痛剤の副作用も添付文書を見るとたくさん書いてあります。もっとも起こりやすいのは、消化性潰瘍(胃が荒れる)や出血傾向でしょう。日本子宮内膜症協会とEAのデータからわかっだのは(二〇三ページ表9)、私たちは鎮痛剤をこわがりすぎていることです。強い痛みは抑えないとふつうの生活ができませんから、一週間ぐらいなら、病院処方の鎮痛剤だって使ってください。ただ、鎮痛剤(それも坐薬)をか連なり使いながら、それでも一週間以上もふつうの生活ができないという人は、よい手術を受けるチャンスを逃しています。どうしても手術にふみこめないという人は、せめて低用量ピルで排卵とふつうの月経を止めましょう。また、漢方薬を用いた治療では、中国で何千年にもわたって実証されてきた医学が中医学で、江戸時代に輸入して日本なりに進化させてきたのが和漢診療です。どちらも漢方薬を使います。二週間に一度は通院することが多いので、近くにある病院・開業医・漢方薬局などを利用しましょう。漢方は、一つひとつの病気に対して薬が決まっているわけではありません。体質を詳細にチェックし、病状や全身の状態などを診て、処方を決めていきます。体質の診方には「実証・中間証・虚証」「気・血・水」「陰・陽」などがあります。子宮内膜症のある女性の心身は似ているようで、患血(徴小血液循環障害やうっ血のようなもの)、気滞(ストレス過剰からくる心身のバランス異常のようなもの)、水毒(体液の偏在や過不足)などの心身の異常が多いそうです。
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