性交渉について知らなさ過ぎる夫婦はごまんといて、それが女の幸せなのか、女の悲劇なのかは、女性解放運動の歴史で長く長く議論されている。ここで、そういう難しい問題を語り出すと、編集者に叱られるから、私の見解をさらっと言うと、それはそれで、幸せなことだと思う。性交渉を知らない者同士の結婚も、性交渉の相性の一つだと思っている。ヴァギナエクスタシーを知らずにいて、結婚生活をしている女が、突然、「性交渉がもっとしたい」と言い出すこともないから、もともと、性交渉に労力を使うことを嫌がっている夫を疲れさせることはない。では、あなたがヴァギナエクスタシーを知っていて、夫が知らなければどうなるか。それは、悲劇になるとしか言えない。もっとも、そんな夫婦関係があるかもしれないのが恐ろしい時代で、簡単に言ってしまえば、男よりも女の方が性交渉に精通しているという話になるのだ。