結婚生活の基本はラクテンであること

2011-06-13

結婚したい女性たちはどんな結婚生活を描いているのでしょうか。やさしい夫、白い食器、整頓された部屋、彼女たちの夢は明るく、果てしない。けれども、ここで忘れてはいけないのは、結婚は日常生活だということです。たとえば結婚したら、日曜日はベッドの上で二人でブランチを食べようと思う。仕事に出かけたり、家事をしたりしなければならない普段の日は無理でも、休みの日くらいは二人でのんびりと、おしゃれに過ごしてみるのも悪くない。彼女たちは、そんなふうに考えるのでしょう。でも、実際にはベッドはなくて。布団だったりするかもしれない。それでも、強引にブランチを食べることに固執してしまうと、なんだか病人食みたいになってしまって、おしゃれどころか滑稽でしょう。また、整理整頓された部屋で静かに語りあう図、というのも新婚の夫婦としては悪くない。でも現実には、整理された部屋の隅には脱ぎ散らかしたシャツや靴下があり、ソファにはバンツー丁の夫が横になっている、というのはよくあることです。昔、父親が休みの口にステテコ姿でいるのを見て、「もっとガウンを着るとかなんとか、なんでおしゃれにできないんだ」と思ったけれど、自分が大人になった今は、パジャマよりもパンツとTシャツ、それよりもバンツー丁のほうがずっと楽だということがわかってきた。結局、自分も父親と同じことをしているんです。それでようやく気づいたことですが、男にとって服というのは、ある種の鎧なんです。その鎧から解放してくれるのが妻であり、家庭なんです。結婚したら、彼女は「女」という位置付けでなく「家族」になる。女性にとっては、それが不満なのかもしれないけれど、男はそれだからこそ、家で安心できるんです。彼女にカッコいい自分を見てもらいたいとか、カッコよく見せようとは思わない。男は、結婚後は二人の間に「ときめき」より「楽な関係」を求めるんです。結婚前には、ブランド物のスーツで身を固め、おしゃれな店をたくさん知っていた、「あんなにカッコよかった彼」であったとしても、です。それは男の身勝手な言い分だと言われるかもしれませんが、女性にだって、家に帰ったら一刻も早くストッキングを脱ぎたいという気持ちがあるでしょう。恋人同士なら週に一度か二度、あるいは一日のうちの数時間を一緒に過ごすだけだから、無理もできるし、カッコもつける。でも、結婚したら、日常を共にするわけだから、いちいちカッコなんてつけていられない。そこが夫婦と恋人同士との大きな違いになってくると思うんです。結婚生活をうまくいかせるためには、過剰な理想を描いてはいけないと思うんです。理想の結婚生活なんて所詮は自分勝手な思い込みに過ぎないから、それに自分たちの生活を合わせていくのは難しいのではないでしょうか。映画やファッション雑誌に描かれる結婚生活はあくまでも理想であって、女性たちの夢を破るようではあるけれど、それと現実は違うんですね。