パッシブソーラーは、機械設備を使用せずに自然のエネルギーを利用する住宅です。機械設備を使わないのですから、家の建て方の工夫でするしかありません。間取りや工法、材料などの組み合わせです。パッシブと建築的手法は同じ意味合いなのです。現代の家づくりでもっとも軽視されてしまったのが、まさしく、この根源的なことです。それぞれの家族の生活を考慮したわけではない、統計上の机上企画プラン。日本の気候風土は無視、鉄やコンクリート、合板をメインとした工法。工場での大量生産のみを重視、生活者を軽視した建築材料。建築的手法を重視しないばかりか、大量広告で本質をめくらます営業方法。そんな住宅が大手をふるって闊歩している情けない時代です。しかしどこまでいっても、大量生産の食材と同じく、工場生産、簡易製造の家づくりでは満たされないものが残ってしまいます。しっかりとした満足のいく家づくりは、目先のことを小手先の技術でつじつまを合わせてしまうことではなく、間取りや工法、それを構築する材料などを根本から見直し、組みたてることから始まります。