史上最大規模のアトランタ・オリンピック、メジャーリーグで大活躍する野茂英雄投手(ロサンゼルス・ドジャース)、テニスの伊達公子選手など日本人スポーツ選手の世界を舞台にした活躍……。96年は日本のスポーツ界にとって明るい話題が非常に多い年であった。余暇時代の本格的な到来の中で国民のスポーツに対する関心も年々高くなっている。しかし、ウェアや用具を製造販売するスポーツ用品業界に目を向けてみると、必ずしもそうした「明るい話題」を生かし切れているとはいえない。卸の東海スポーツ用品、専門店チェーンのオリンピックスポーツといずれも中部地区を拠点とする中堅クラスが相次いで事実上倒産するなど、むしろ「暗い話題」の方が目立つ。スポーツ用品メーカー・卸上場7社の、96年度中間決算及び通期予想を見ても一目瞭然だ。中間期段階では7社中4社が増収、5社が増益を達成しているが、通期予想では減収減益が2社、ほぼ横ばいが2社、増収増益はデサント1社のみとなっている。